月曜日、朝のテレビ番組では、何局かこの日のライブを取り上げていました。
「豪華共演!」「有名アーティスト達が名曲をカバー」「ユーミン&陽水 初コラボ!」・・・ティン・パン・アレーによるアルバム「ひこうき雲」の再現、という切り口での紹介はなかったような。
ティン・パン・アレー、ティン・パン・アレーと偉そうに書きますが、実は、私、よく知らないんですT_T
勿論、後から仕入れた情報で、細野晴臣、林立夫、鈴木茂、松任谷正隆からなる音楽バンドであること、最初はキャラメルママだったこと、もう少し音楽活動を広げていこうと「ティン・パン・アレー」に名称を変更したことくらいは知っています。
だけど、どうしてこのメンバーになったのかは知らないし、これがティン・パン・アレーの音だ!というようなことは皆目・・・ だから、この日の演奏も、さすがだ!というような感想は持てない。
ただ、わっ、よく集まったなぁ、みんな髪白い!けど、懐かしのバンドのようなヨボヨボさは全くない、みんな若くて素敵!と思ったこと、拓郎のアルバムで言うと「ローリング30」なんか思い出してしまうことくらい。
司会の中井美穂さんが「あえて、こう呼びましょう。荒井由実!」とコールします。
一曲目は12.「ベルベットイースター」ですね。
ユーミンがピアノを弾いている。
あぁ、きっとこんなふうに弾き語りながら曲を作っていたんだな、と思う。
白いパンツスーツに白いハット、男装の麗人みたいです。かっこいい。
「昔の名前で出ています」・・会場、どっと笑います。
次にお送りするのは、ひこうき雲の中で最初に出来た、14歳(と言ったっけ?)の時に作った歌です。
13.「そのまま」
バックスクリーンに昔のユーミンの写真が、次々と映されます・・・こういうのって、じーーんと来ますよね。時の流れには弱い年寄りです。
「アルバムの前にシングルで発売されたけど、300枚しか売れませんでした」これが、かまやつさんプロデュースの一枚目のシングルかな。
「だけど、今は30万円もしてるんですぅ」会場わっ!・・・お隣の友人が「持ってる!」とつぶやく。さすが。
14.「返事はいらない」
なんのMCの時だったか、昔、調律も出来ていないようなアップライトピアノで歌を作っていた。揺れるような霞むようなはっきりしない音のような話をしていた。だから、今日は敢えて自分で弾いているのでしょう。
実家での光景を思い出すとき、浮かぶのは「霧」、近くの神社の大きな池が、いつもモヤが立ちこめるようにけぶっていた。
後に、このアルバムを収録したスタジオは、海のそばの倉庫みたいなところで、やっぱり、いつも海からの霧が立ち込めてた。
「ひこうき雲」というのは、そういう霧の中に浮かぶような捕まえどころのない世界を表しているのかもしれない。
(このあたりの言葉がとても印象的で、ここ書こう、と思っていたんです。でも熱で3日寝てたら、はっきり思い出せなくて、こんなような、というあやふやなことしか書けなくなってましたm(_ _)m
ニュアンスだけでも伝われば、と思うのですが)
初めてのライブで、うまく行かず、悔しくてステージで泣いてしまった、という話もどこかでしてました。
鈴木茂さんと松任谷正隆さんの掛け合い、いいな・・・
私は、やっぱり、鈴木茂さんのギター拓郎のステージで聴きたいし、いつかまた松任谷さんにプロデュースしてほしいなぁ、と思う。
「これから始まる曲、誰のアレンジだかわかりますかぁ~」 茶目っ気たっぷりにユーミンが話します。
えっ!まだ誰か出るの?シークレットゲスト?・・・誰だろう・・・考えたってわからない。
「もったいぶるのはよしましょう。井上陽水!」
ワーッ!軽く口ずさむ感じで陽水さん登場です。
「つま恋」のときの中島みゆきさんと、どっちが衝撃だろう、と言ったら、私には、みゆきさんですけどね^^
曲名、わからなかったです。
朝の番組で15.「空と海の輝きに向けて」と字幕が出たので、あ、そうか。
途中で、ユーミンはピアノから立ち上がり、陽水さんとデュエットでした。最後には大きなハグ。
陽水さん来てくれてありがとう。うれしかったです。
そして・・・16.「ひこうき雲」
バックスクリーンにアルバムジャケットが映ります。
ユーミンは、顔も崩れんばかりに歌ってた・・・こんな表現ごめんなさい。すごいな、と思ったの。
静かな、ひっそりとした歌なのに、凄まじく、体中で歌って、立ち込める霧の中から、でも、そっと手渡すように・・・
メンバー紹介です。
ドラム林立夫、ベース細野晴臣、ギター鈴木茂、キーボード松任谷正隆、アディショナルキーボード武部聡志。
これが最後の演奏になるかもしれない。場内を笑わせます。
この中の誰が欠けても成立しないバンドだから。
細野さん以外は、みなさん、まだ60歳代なんですよね。なんだ、まだ若いじゃん。どうぞ、皆様、お体に気をつけていつまでもご活躍下さい。
ユーミン「武部さん、もう少し遊んでもいいですか」「もちろん!」
アンコールというか、第3部というか。ノリノリのコーナーが始まります。
17.「リフレインが叫んでいる」
ユーミンが歌い始め、JUJUも登場。
18.「時をかける少女」
原田知世さんも加わって3人になります。
♪とーきーをかける少女~のところで、原田知世さんを手で指すユーミン。そうだ、「時をかける少女」は原田知世だった。
19.曲名わからないよー。ユーミンと横山剣さん。
20.中央フリーウェイ
久保田利伸さんが加わると、華やかになりますね。
21.恋のスーパーパラシューター
全員で賑やかに歌い上げます。
ステージ中央で、全員で手をつなぎ一礼するというのは、拓郎もするけれど、いつから始まったんだろう・・・
拓郎、昔もやってました?瀬尾さんの時もしてましたっけ?
アンコール。
ユーミンと武部さん登場。
武部さんのピアノが始まり、「やさしさに包まれたなら」
「ありがとうございました。」
カーテンコール。
もう客電もつき始めているのに?普通なら諦めて帰るところ、「でも、ユーミンは出てくることがあるの」お隣はおっしゃいます。
・・・あ、もう疲れきったユーミンが振り絞ってという感じで、武部さんの肩を借りながらステージに出てきれくれます。
そして、お礼を言ってくれる。歌わなくても、姿を見せて、もう一度お礼を言う。
ユーミンは細やかだねぇ。
どこでの会話だったか、「SONGS&FRIENDS」の一枚目は「ひこうき雲」、武部さん2枚目は?
陽水さんの「氷の世界」なんかやってみたいですねー。(そうね、陽水さん、登場したし・・・)
そしたら、ユーミンが、武部さんはお付き合いも広いから、吉田拓郎・・・拓郎なんかどう?って。
私は思わず(そっと)拍手。
帰り道、友人と話します。
拓郎だったら、何のアルバムかなぁ・・・私は「LIVE'73」をあげてみたりするけど、友人は、さらりと 最初の「青春の詩」じゃないの。
そか、「青春の歌」か。私は、このアルバム忘れてるかも。ファーストアルバムに込められているその人自身のもの。今の拓郎はこのアルバムを再現することにうんと言わないような気もするけど、
今最も信頼しているという武部さんと鳥山さんに委ねるなら、新しいものを引き出せるようで、OKするかな。
拓郎が、ラジオで、ふと漏らした「イベント」という言葉と重なって、勝手に期待を膨らませる。
次は、陽水さんの「氷の世界」で決まりかと思ったけど、今日ゲストで参加もしていたし。
考えてみれば、数年前に、陽水さんは新しいアレンジで「氷の世界」を全曲通して演奏、歌う、というツアーをやっていて、私はそれに行っている。
府中だったか、機材席開放につき追加発売、先着順、というメールを「ぴあ」からもらって、即申し込んだら買えたのだった。
私が「LIVE'73」を貸したとき、後に夫となるTさんが、お返しにと貸してくれたのが「氷の世界」だったんだよね。想い出いっぱいで客席でワンワン泣いたのでした。
同じことするより、初めての拓郎よね、なんて、勝手に決める^0^
あの時、ユーミンは、なんで拓郎の名前を出したんだろう。客席に拓郎ファンがいるのを察して?ふふ。
実現したらうれしいなぁ。こんな広い体育館で、一万人が拓郎聴くの・・・
この日、大好きになったのは、やっぱり「雨の街を」。
今も、私を包む♪夜明けの雨ミルク色・・・ 誰か優しく私の肩を抱いてくれたら・・・
こんな、そっと心を訪ねてくるような可愛い歌が、案外好きなんだ。